第48回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第47話 真冬の試練。  2012年3月26日 月曜日投稿。
 
学校の進学組の生徒は、試験を受けたとか、合格したとか、色々と話しをしていたが、自分の試験は、卒業後
 
の7月である、一応、学校を通して、海軍兵学校の願書を取り寄せていただく手続きを、御願いしていたが、母の
 
入院で、早朝4時に起床して、食事の準備、弁当の準備、冷たい水での洗濯、家の掃除、そして、学校への登
 
校、学校が終わって、病院に見舞いに行き、帰り道で、買い物をして、家に帰り、山に入って、燃料の木々を取り
 
に行ってと、時間が過ぎてしまい、夜のご飯が終わると、冷たい水で、食器あらいと、大変である、勉強の時間が
 
取れず、イライラして、疲れているのに、よく寝れない、目をつむったら、あっという間に翌朝で、まだ暗いうちか
 
ら、火をおこしての繰り返し、学校に行くと、授業中、眠くなるのであるが、居眠りなどすると、内申書が悪くなると
 
思い、ひたすら辛抱した。
 
教室は、暖房もない、寒い部屋であったが、睡魔が襲ってくるのであった。
 
帰りがけに、校庭の入り口の二宮金次郎の背負子を背負って本を読んでいる像を見て、気持ちを引き締めて、
 
駆け足で病院に向かう日々であった。
 
【次回につづく】