第76回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第75話、英語試験の前日。                             2012年4月23日 月曜日投稿。
 
17時30分頃であったか、宿の旅館に帰ると、女将さんが心配して出てきてくれた。
 
丁重に弁当と水筒のお茶の礼を言って、「合格したので、明日も泊めていただきたいのですが。」と御願いした
 
ら、「それはよかったわ。」といって、喜んでくれた。
 
良い女将さんである、「お風呂が沸いているから、1番にはいってちょうだい。」とすすめられて、入浴した。
 
熱い夏に、熱い風呂とは、気持ちがよいもので、風呂上がりに冷たい水を飲むと、美味しかった。
 
夕食時に、女将に、「受験生は、奈良県で、たった五人に減ってしまった。」と、話しをしたところ、「まあー、大変
 
ですねー。」と、女将がびっくりして、雑談をしながら、夕食をした記憶がある。
 
明日は、英語の試験と、日本史の試験の予定であるが、どのような問題が出るのであろうか、日本史は特に、
 
年号を覚えていない、問題が出ると、絶対回答は、不可能である。
 
過去、出題された、年号をしきりに、覚えやすいように、自分で工夫して、覚えて、復唱した。
 
英語は、いつも良い点数を取っていたので、安心感があり、何とかなるだろうと思い、文法などを目を通す程度で
 
あった。
 
これが、人生を狂わす出来事に発展していくのであった。
 
【次回に続く。】