第106回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語。】

第105話 稲刈りの一日が終わる。                   2012年5月23日 水曜日投稿
 
夕方、薄暗くなるまでして、やっと半分以上、稲刈りが終わったか、みんな又、明日と言うことで、引き上げと
 
なった。
 
山口の奥さんが、「夕食は一緒に作ってあるから。」と気をつかってくれて、ありがたくいただくことにした。
 
おひつと、お重に入れてあった。
 
「明日、来るとき又、持ってきてくれたらええだがね。」と言ってくれて、渡してくれた。
 
自分は、背中や、首がいがいがして、どうもいけない、虫でも入っているのであろうか、
 
家に帰ると、6時頃であったか、家の広間に寝込んでしまった。
 
計算上は、朝の3時半から働きずめである。
 
少し仮眠して起きたら、父親が帰っていて、夕食を取って、父が風呂を沸かしてくれていて、先に入って、
 
崩れるように、寝込んだのであった。
 
つかれて、会話などの余裕もなく、睡魔が襲ってきて、兵学校の勉強など出来るわけがない、
 
気がつくと、朝の3時であった。
 
一人で起き出して、井戸で顔を洗って、又新聞配達であった。
 
体は鍛えているつもりであったのだが、稲刈りは、筋肉の使う部分が、違うのか、体の節々が少し痛い。
 
走って、自宅を後にして、大山の新聞屋に向かって走ったのであった。
 
【次回に続く。】