第160回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第159話  最後の射撃姿勢訓練。                     2012年7月18日 水曜日投稿です。
 
一通り、すべての教師、生徒が、手入れの実習を行った後、さらに30年式小銃を使用しての射撃姿勢の指導が
 
あった。
 
  安藤大尉は、校庭の教師、生徒に 間隔をとって、広がるように指示を出して、全員が広かったのであった。
 
「良いか諸君、今日の最後の訓練として、午前中の復習を行う、全員に小銃がないので、交替で訓練を行う。」
 
「前列は小銃を受取に、前の作業台へ。」と言うと、前列は、小銃を受取に前に出た。
 
「それでは、午前中の訓練の反復を行う。」  「全員、きょう付け、頭 右。」 「捧げー筒。」 「になえー筒。」と、基本
 
動作を反復したのであった。
 
安藤大尉は、続けて「伏せ射用意。」と大きな声で、命令を出すと、前の列が全員、午前中習った伏せ撃ち射撃の
 
姿勢で、小銃を構えたのであった。
 
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                                  【当時の訓練風景】
 
 
         安藤大尉が、「目標前方の校舎、射撃用意。」というと、みんな緊張した顔でいる。
 
「用意、撃てー。」の指示で、全員引き金を引いて、ゆうていを動かして、次段装填の準備をする。
 
「側面から敵が出現、全員、左に向かって、伏せ撃ち用意。」と安藤大尉が、命令を出すと、全員、体制を取り直
 
して、左方向に、射撃の用意をする。
 
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                                  【当時の訓練風景】
 
    他の兵士たちは、服部少尉などは、散開して射撃の姿勢の不備な生徒の指導に当たり、半分の兵士は、
 
突きの実習で使用していた、練習用の木の台を解体して、馬車に積み始めていた。
 
きょうの訓練も、もうそろそろ終わりならしい。
 
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                                    【当時の訓練風景】
 
           順番に、小銃の訓練を繰り返していき、今度は自分たちの番になったのであった。
 
    朝礼台の前の作業台においてある30年式小銃を受取に、横の列全員が、前に進んだのであった。
 
【次回に続く。】