第163回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第162話  校内軍事演習の夕べ。                    2012年7月21日 土曜日の投稿です。
 
 奈良の38連隊の兵士たちが、校門をでていった後、校長先生と教頭先生が、朝礼台の前で話し込んでい
 
たので、「今日は、どうもありがとうございまた、明日よろしくお願いします。」と、挨拶して帰ろうとすると、校長
 
先生が、「淵田君、入試前に、すまんね、明日もすまんが頼むよ。」と、声をかけていただいた。
 
 その日は、急いで、駆け足で自宅の方向に、急いだのであった。
 
晩ご飯の、材料を買ったり、家の雑用が、山積みである。
 
 父さんが、早く帰ってきて、手伝ってくれれば、良いのだが、あてに出来ない。
 
通りがかりの、店先で、干物のひらきの魚とか、色々買いこんで、帰ったのであった。
 
 夕食時に、父と、母と、今日の校庭での出来事を話したのであったが、父が、「その安藤さん、そんなにすごい
 
のか。」と、聞くので、 「 そうなんだ、兵隊が突きを入れても、右に、左に体をさばいて、交わしてしまう、たいした
 
技や。」と、言うと、「父さんも見て見たいなーー。」と、そういう会話をしたのを記憶している。
 
 翌日、早朝より起きて、畝傍中学に急いだ、久々にはしって登校していると、在学中を思い出して、懐かしかっ
 
たのであるが、楽しい、物珍しい、校内軍事演習と期待して、学校にはせ参じたのであるが、大変な訓練が、
 
待ち受けていたのであった。
 
【次回に続く。】