第250回 昭和の伝道師 【戦中、戦後のパイロットの物語】

 第 249話  英語の入試、開始。                   2012年10月17日 水曜日投稿です。
 
 
 答案用紙が、前から順番に配布され、最後に自分の所に、用紙が配布された。
 
海軍士官が、「だれか、用紙のない者はいるか。」と、大声で問いかけがあったのであるが、返事をする物は、いな
 
かったのであった。
 
 「 ただいまの時刻、ひとよん、まるまる時、 試験開始。」と、大声で号令があったのであった。
 
 耳には、鉛筆の記入する音が、かすかに聞こえてくる程度で、それだけ、静かであった。
 
白い試験係と腕章をした、陸軍兵士の試験会場を巡回する長靴の音が、コトン、コトンと聞こえてきたのであった。
 
 はじめの2問は、いつもの、毎年の決まり事のような、単語の問題で、駆逐艦と、戦艦を英語で、英訳せよ、
 
という問題であった。
 
  このような、単語は、だれでもわかる問題で、デストロイヤーと、バトルシップと、英語で記入した。
 
3番目の問題も、英文を和訳せよと、今度は、逆の問題で、難なく出来たのであった。
 
  ちらりと、斜め前を見ると、他の生徒も、すらすらと順調に、試験問題をやっているようで、考えこむような、
 
姿の生徒はいないようであった。
 
 
イメージ 1
 
 
  4番目の問題は、日本文で、「大砲や、兵士や、タンクや、軍艦の数が、勝敗を決めるとは限らない、多くの
 
場合、戦う者の不屈の精神が勝敗を決する。」というのを、英文にする問題であった。
 
 
 
           
イメージ 2
 
 
        無敵皇軍の、精神的な事を代表するような、問題で、忍先生のところで、色々と、英語の事には、
 
       力を入れていたので、難なく出来たのであった。
 
 
イメージ 3
 
 
 
       次の問5は、「我が大日本帝国の世界大戦に関係して参戦の理由、経過、講和まで全課程を、
 
     英文で簡潔に述べよ。」と、いう問題であった。
 
 
      当時は、新聞配達などをして、新聞に目を通していれば、わかることなのであるが、 大英帝国と、
 
      大日本帝国は、当時、同盟を結んでいたのであった。
 
     ヨーロッパの国々は、それぞれ同盟を結んでいて、ドイツ帝国とフランスが戦争を始めたので、
 
     同盟関係にあった、国々が、それぞれ戦争を始めたので、大正7年前後から世界大戦となったのであった。
 
     ドイツ帝国は、中国の一部、上海市街の一部と山東半島と、サイパン島などの、南洋諸島を武力制圧
 
      して、植民地にして、利権を得ていたのであるが、イギリスとの戦争のため、遠く離れた、東洋でも、
 
       戦争が開始されたのであった。
 
     
イメージ 4
 
       
     日本は、ドイツ帝国領の、南洋諸島、 上海の疎開地域、 山東半島に出兵し、同地域を占領して。
 
 
      支配していたのであるが、ヨーロッパの戦況が、ドイツ帝国が、ロシア帝国と講和し、兵力を
 
イメージ 5
 
          フランス地域に集中して、激戦を繰り広げてきたのであるが、終戦、講和となり、
 
           ドイツ帝国は、降伏して、占領され、ワイマール共和国になったのであった。
 
           それに、併せて、東洋の地域でも、それぞれ終戦し、講和となったのであったのだが、
 
            英語で、英文で簡潔に述べるとなると、はてさてーーーーーーーーー。
 
 
 
【次回に続く。】