第265回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第264話 大正10年5月8日 午後の入学試験の事        2012年11月01日木曜日投稿です。
 
心配していた、国語漢文の試験であるが、1問目から4問目まで、難なく解答出来て、調子が出てきた。
 
斜め前の生徒をちらりと見ると、どうも和歌の4番目の問題で、苦戦しているようであった。
 
和歌の問題は、暗記していないと、お手上げである。
 
あいつは、おしまいだな、と、考えながら、次の5問目の問題に進んだのであった。
 
 
 
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             最後の問題は、上の画像の漢文を和訳して、簡潔に、意味を述べよ。
 
           という、問題であった。
 
 
           やれやれ、どんな問題が出るのかと、大変心配していたのであるが、安心した。
 
 
   皇国の荒廃、この一戦にあり、各員一層奮闘努力せよ。 の漢文で、海軍の問題らしい、問題であった。
 
 
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         この問題は、先の日露戦争で、東郷連合艦隊司令長官が、発した、命令文章で、
 
 
        当時は、有名な名台詞で、新聞、雑誌に、おおきく取り上げられていたのであった。
 
 
         こんな問題は、すらすらと出来てしまい、国語漢文の試験は、全問出来あがったのであった。
 
 
 
【次回に続く。】