第277回昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第276話 国語、漢文の入学試験の事 2012年11月13日火曜日
第1問は、志賀直哉のせいべえと瓢箪の問題で、すらすらと出来たのであったが、次は、第2問であった。
中国の古典の韓非子【かんぴし】の問題であった。
内容は、韓非子の事柄を簡潔に述べよという問題であった。
子供の頃から、国語の教師の父に中国古典をたたき込まれていたので、
難なく解答が出来たのであった。
韓非子とは、 昔の中国の戦国時代に複数、国家が乱立していたのであったが、
その一つの韓国という国があって、そこの王様と側室の子供の皇子の事であった。
その人が、色々と漢文で文献を残していて、それにまつわる文章をまとめて、韓非子
【かんぴし】と、言ったのであった。
第3問は、漢文の文法に対する問題で、これも基本的な構造ことで、難なく出来たのであった。
ふと、前の席の連中を見て見ると、どうも韓非子の問題でてこずっているようであった。
次の第4問は、和歌の問題であった。
でたか゜なーー、お昼に目を通していた、和歌がそのまま出たのであった。
なかなか調子が出てきたのであった、
○ の原 ふりさけみれば○なる三笠山に出てし○かも の一節の○を埋める問題であった。
こんな問題は、和歌を暗記していないと、解答は無理であった。
おまけに、百人一首の問題である。
天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に出でし 月かも。
この和歌は、安部仲磨【あべのなかまろ】の和歌で、父親のやぞうに、しかられながら、正座をして、
和歌を暗記していた、年少の頃を試験を解答しながら、頭に思い浮かべていたのであった。
【次回に続く。】