2012-11-14 第278回 昭和の伝道師【戦中戦後のパイロットの物語】 小説 昭和の伝道師の部屋 #ノンフィクション、エッセイ 第277話 国語、漢文の入学試験の事 2012年11月24日 水曜日の投稿です。 第5番目の問題は次の漢文を和訳して、簡潔に意味を述べよ。という問題であった。 この文言は、さきの日本海海戦で、東郷元帥が、発したとされる訓令で、当時は、有名な 文言であった。 新聞、雑誌などで、広く紹介されていたので、すらすらと出来たのであった。 当時の海軍省は、日本海海戦の勝利日を、海軍記念日に指定して、 東郷元帥を神様に仕立て上げ、神格化し、 日夜、勝利の宣伝をして、 一介の退役間近の老人が英雄に祭り上げられ、片田舎にまでその名声は、 轟いていたのであった。 陸軍は、乃木希典大将を、明治天皇に殉死したということで、これまた、乃木神社なる ものをどんどん建てて、乃木希典を神様に祭り上げ、大いに宣伝して、世論操作 をしていたのであるが、奈良県の片田舎の少年は、そんなことなど気がつかず、 英雄に対して、当時は、あこがれを抱いていたのであった。 得意科目で、早くできたのであったが、もう一度はじめから、誤字、脱字がないかと、 再度、確認することにしたのであった。 【次回に続く。】