第283回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

 第282話  地理、日本史の入学試験の事        2012年11月19日  月曜日の投稿です。
 
 
 そのまま、広島城の堀の土手を東に進んでいくと、広島城の大手門が、見えてきたのであった。
 
 
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           ここの、広島城に通うのも、今日で4日目である、 今日合格すれば、明日を残すのみである。
 
 
           大手門警備の立ち番の陸軍兵士に、 「広島第1中学卒業 、 源田 實 海軍兵学校受験
 
           のため、入ります。」と、挨拶して、「よし、入って良し、あーー、本日は、会場が、違う建物
 
           なので、あそこの掲示板をよく見て、建物に入るように。」 と、指示を受けたのであった。
 
 
         
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             そのまま、天守の方向に、歩いて行くと、第1中学の他の生徒が、掲示板の前で、
 
              円を描いて、しゃがみ込んでいた。
 
             「おーーう、おはよーーー。」と、挨拶すると、「おみゃー、めーさめとんか。」と、返事が
 
              帰ってきたので、「 ぼけ、  さめとるわい。」と、言うと、「きょうのう、 ここの敷地で、
 
               学徒の軍事訓練があるそうな、おもしれーーのーー、わしらも参加したわい。」
 
               と、石村が言うので、「俺たちは、試験をうけるから、おみゃーだけ、軍事訓練
 
               すりゃーえーじゃーなーか。」と、重森が言うと、石村が、「重森は、走ることしか、能が
 
               ないけえのー。」と、からかいを始めたのであった。
 
               そんなやりとりを聞きながら、掲示板を見ると、どうも、東側の建物のようである。
 
               ははあーー、今日は、学徒の軍事訓練があるので、いつもの場所が、使えないのかと、
 
               思ったのであった。
 
  
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          「おい、みんな、はよう、会場にいこうや、 あそこの建物じゃわい。」と、みんなに言って、
 
              指定の建物の土間のすのこの上に、上がったのであった。
 
 
               どかどかと、廊下をみんなで歩いて行くと、受付の机が、あったのであった。
 
 
 
【次回に続く。】