第292回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第291話 海軍兵学校に入学試験 地理、日本史の合否発表の事 2012年11月28日水曜日の投稿です。
兵員食堂で、食事をしていると、どかどかと、音をたてて、女子の教練を見学していた、井上や、重森達が
食堂に入ってきたのであった。
チヌ飯を、良く味わって、いただいて、お茶を飲むと、これまた、美味しい出汁が口の中に広がって
良くかんで、味わつていたのであった。
「 あーーー、えかったのう、 あのなかにのー、わしごのみな女がおってのー。」と、重森が
石村達と、話しをしているので、「おまえたち、そんなことで、今日の午後の試験、落ちたら、大変だぞ、
ふんどしを締めてかからんと。」と、お茶で、口をモグモグしながら、ゴクリと飲み込んで言うと。
石村のやつが、「 昼からは、作文だけじゃ、もう合格したのも同然じゃ、のうや。」と、ずいぶんと
楽天的な物言いで、 弁当を食べ出したのであった。
石村と、重森の会話を聞いていると、髪の短めの女が、好みらしい。
そんなやりとりをしながら、13時頃掲示板に、地理、日本史の合否発表があったのであった。
張り紙に、88番と、自分の番号があったので、一安心したが、受験番号 82から 88までの
広島1中の生徒と、他校の生徒2名の、9名が、合格で、あとは不合格であった。
【次回に続く。】