第338回 昭和の伝道師 【戦中、戦後のパイロットの物語】

第337話  大正10年5月10日 の夕方の出来事   2013年1月14日月曜日の投稿です。
 
 
  
 
 
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                            【同時の広島県立第1中学校】
 
 
 我々7人組は、万代橋の東詰めまで、土手沿いに、南下すると、左折して、広島第1中学、現在の
 
広島市役所方向に、向きを変え、横一列で堂々と行進して、1中に到着したのであった。
 
 
 
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広島第1中学は、現在の広島県立国泰寺高校付近に当時はあったのであった。
 
 入り口の土間で、すのこの上で、いつも通りのクセで、靴をぬいで下駄箱に入れようとしたの
 
 であったが、卒業しているため、入れる場所が無く、仕方なしに、一番上の、天井板の上に靴を置いて、
 
職員室に向かったのであった。
 
  開き戸を中村が、開けると、出しゃばり屋の管久が、 「海軍兵学校 入学試験合格生徒、
 
管久恒雄、 入ります。」と、 取ってつけたような、演出をするので、自分は、列の最後尾で、クスクス
 
と笑ってしまったのであった。
 
 
 
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  すると、松浦先生と、教頭先生と、他の先生が、椅子から立ち上がって、「おい、結果はどうじゃった
 
んか。」と、よってきたのであつた。
 
  管久のやつが、「全体で10人合格して、1中からは、7人合格しました。」と言うと、
 
 教頭先生や、松浦先生が、近づいてきて、「ほうーーーー、そりゃーーおい、新記録じゃわい、のうー
 
松浦先生。」 と、教頭先生が言うと、松浦先生が、「ほんまよー、毎年、2名か、3名しか、合格せん
 
のに、すげーのー。」と、とても嬉しそうな顔になり、「早速、校長室に、報告せにゃーいけんど。」と、
 
言うと、教頭先生は、廊下に出て、校長室に走って行ったのであった。
 
【次回に続く。】