第346回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第345話  海軍兵学校 口頭面接入学試験の事     2013年1月22日火曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
  海軍大尉は、私の書類に目を通しながら、 色々と質問をしてきたのであった。
 
「陸軍憲兵隊の身上調査によると、母親は、病気がちで、寝たきりとあるが、何の病気か。」と、
 
問われたので、「母は、私を出産後、 産後のひだちちが悪く、以後、家で、養生していたのでありますが、
 
現在は、大阪の病院に、入院しております。」と、解答すると、 つづけて、「貴様の体の具合はどうなのか。」
 
と、尋ねられたので、「 小さい時より、そんな大きな病気は、したことがありません。」と、返事をしたので
 
あった。
 
 
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海軍大尉は、「うーーーーん。」と、うなり声を出しながら、私の身上調査の書類を見て、「日頃の、食事とか、
 
家の家事は、母親がしているのか。」と、問われたので、「  早朝から、主に自分が、炊事洗濯を行って
 
おりまして、夜は、父親と一緒に、家事をしております。」と、解答をしたのであった。
 
 海軍大尉は、「それは、大変だな、軍隊に入営すると、自分の事は、自分で、やっていかねばならん、
 
当番兵などになると、人のことまで、やらねばならん。今以上に、大変になるぞ。」と、言われたのであった。
 
「貴様は、昨年受験して、不合格となり、今日までは、何を主にして、過ごしてきたのか。」とも問われた
 
のであった。
 
 「 早朝、朝の3時頃起床して、新聞配達をしまして、炊事洗濯の後、母の世話をして、後は、学習
 
の時間にしておりました、昨年の試験で、不合格になりました英語を重点的に、勉強していました。」
 
と、返事をすると、海軍大尉は、「兵学校に、入校すると、英語だけでなく、フランス語、ドイツ語、支那語
 
を勉強せにゃならん、大変だぞ。」と、言われたのであった。
 
 海軍大尉は、「貴様が、尊敬している、歴史上の人物を、述べなさい。」と、質問をされたのであった。 
 
【次回に続く。】