第375回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語。】
第374話 海軍兵学校入校予定者心得の事。 2013年2月20日水曜日の投稿です。
大正10年6月の中旬、母のシカも、立って歩けるようになり、淵田家の家族も、安心したのであった。
母は、炊事も洗濯も、従来通り、出来る様になったようで、男が作る料理より、母親の
料理のほうが、美味しいのに決まっている。
私は、母の作った昼食を食べた後、家の縁側で、風景を見ながら、一服していたのであった。
すると、郵便配達のおじさんがやってきて、大きな封筒を置いていったのであった。
差出人は、【海軍兵学校採用委員長】と、書いてあったのであった。
内部を見て見ると、「1次試験合格者の採用予定者は、大正10年7月01日に、広島県
であった。
同封のはがきに、採用希望か、採用辞退、なのかを、記入して、海軍兵学校、採用委員長
宛に、提出のこと。と書いて、専用のはがきが入っていたのであった。
その他、集合場所の広島県立病院の場所の地図とか、色々と文面が書いてあったり、注意
事項が書いてあったり、母と2人で、注意深く、一読したのであった。
当時の私は、大阪より、西には、行ったことがなかったので、ずいぶんと不安であったのだが、
いよいよ、そのときが来たのかと、当時、胸をときめかしたのであった。
【次回に続く。】