第427回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語。】

第426話 海軍兵学校  生徒採用予定者の着校の心得の事、 2013年4月23日火曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
  私たちは、一通り授業の見学が終わると、夏の暑い中、また練兵場に集合させられて、整列して
 
 不動の姿勢で、指示を待ったのであった。
 
       「みーーんみんみんみーーーーーーーー。」と、セミだけが、元気良くないていた。
 
      すると、「 全員きょうつけーー、注目。」 と、大きな号令があり、副校長の海軍大佐が、
 
      壇上に上がると、「 敬礼ーーー。」と、号令がかかり、私たちも見よう見まねで、敬礼したの
 
      であった。
 
        
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     副校長が、「 本日ただいまより、諸氏を海軍兵学校採用予定者を命ずる、これより、
 
     各員に、採用予定者の通知書と、 採用予定者の心得を配布する。尚、配布完了後、
 
     解散し、 本日ただいまより。各自、自宅に帰って良いとする、 小用の船着き場が、
 
     混雑が予想されるので、各宿舎に本日宿泊して、明日出発するのも、許可をする。
 
     再度、登校する日時、時期は、書類に書いてあるので、各自、良く読んで、間違いの無いように、
 
     徹底せよ。  以上  終わり。」と、訓示があり。
 
     「 敬礼。」 と、号令があると、またまた私たちは、見よう見まねで敬礼したのであった。
 
     次に、海軍大尉から、「 姓名を呼ぶので、各員、呼ばれたら、大きな声で返事をして、
 
     前にとりに出ろ。」と、指示があり、私は順番を待ったのであった。
 
     私たちは、順番に、海軍大尉から書類などを受け取って、宿舎に1度もどることに
 
 
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           したのであった。   
 
           帰り路、もう一度、海軍兵学校の生徒館を眺めて、良い学校にやっと入学できると
 
           嬉しくなり、胸がじーーん賭してきて、 見入っていると、同宿の水戸中学の
 
           井上武男君が、 「 淵田生徒、一緒にいくだっぺや。」と、言うので、「 ほうやな。」
 
           と、言って、同宿の1歳年下の生徒と、すっかり仲良くなり、宿舎に急いだのであった。
 
 
 
【次回に続く。】