第497回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第496話  第52期 海軍兵学校、入学式の事。      2013年7月2日 火曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
   私達が、南側練兵場に、整列すると、侍従のような人と、高松宮殿下が、私達の列の右斜め前に、
 
おこしになり、 どうやら全員の先頭を務められるらしい。
 
 
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        「 全員、足ふみ始めーーー。」の号令で、 私達は、その場で、足ふみを開始したのであった。
 
        監事附の曹長が、「全員、腕を肩の高さまで上げろ、 1、2、1、2。」と、号令をかけるのである。
 
                   { 全体 行進はじめーーい。」の号令で、高松宮殿下を先頭に、成績の優秀な順番で、
 
        3号生徒の行列が、大講堂に向かって、行進を始めたのであった。
 
        高松宮殿下の行進の姿が良いこと、私は、「ほうーーーー。」と、見ていたのであったが、
 
        きびきびした、動作で、「 はぁーーさすがやナーー。」と、感心してしまった。
 
         後日、源田におしえてもらったのであるが、東京に、海軍兵学校予科】という、
 
         中学校があるらしい、 そこに、殿下は、通学されていたそうで、 動作が、私達とは、
 
         比べものにならないくらい、良い姿であった。
 
 
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              海軍兵学校、大講堂という建物は、現在の体育館に近い建物で、
 
              少し変わっているのが、天井に、イギリス製の帆船の舵の形をした、
 
              シャンデリアが、ブラさがっていて、 独特の雰囲気を出していた。
 
              左右に、呉から来た、軍楽隊が、音楽を演奏する中、私達は、高松宮殿下を
 
              先頭に、大講堂に入場したのであった。
 
 
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           行進していると、音楽隊の音楽というのは、良い物で、音楽に合わせて、両手を
 
           肩の位置に上げて、 リズム良く、 手足が動くようである。
 
 
          
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            ちょうど成績順で100番目が、東京の今川福男君で、その前が、水戸中学の
 
            井上武男君、 その前が私、 その前が、鹿児島1中の福元義則君であった。
 
            私達は、音楽隊の音楽に合わせて、胸を張って、大講堂の中に、行進して入ったの
 
            であった。
 
 
【次回に続く。】