第596回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第595話  発令 浦塩派遣軍の事、         2013年10月9日 水曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
 
 
 
   当事の内閣総理大臣は、 陸軍の寺内正毅 大将で、 どうしてこの当時、陸軍の軍人が、
 
 
 
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                            【元老  山縣有朋 】
 
 
内閣総理大臣になっていたかというと、元老、山縣有朋が、天皇統帥権を主張して、 なにかに
 
つけて、「陸軍は天皇の軍隊で、 内閣の軍隊ではない。」と、ことある事に、横やりを入れ、明治
 
天皇もまゆをひそめていたのですが、 明治天皇が、崩御し、伊藤博文公が、ハルピンで、朝鮮人
 
に暗殺されると、これらの行動がひどくなり、 また、山縣系列の陸軍軍人も、それをまねて、内閣の
 
指示に従わなかったし、 天皇統帥権を主張して、懲罰も受けなかったのです。
 
そして、ますますエスカレートしていき、どんどんと、ひどくなり、陸軍の意に添わぬ物は、暗殺する。
 
 
 
 
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と、 こう言う行動が見られるようになり、 当事の政治家や、議員が考えたのが、いっそうの事、
 
陸軍の実力のある軍人を内閣総理大臣にして、 陸軍をコントロールしていこうという考えでした。
 
  つまり、 「 毒をもって、毒を制する。」 こう言うことわざの通りです。
 
 
昭和の戦後の現在では、これらの反省から、 文民統制という言葉が出来、 背広を着た
 
防衛庁の官僚が、自衛隊を統制していく、 こういう風な仕組みに変わっているのですが、また、
 
戦後のお話で紹介して行きます。
 
 
 
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    イギリスの議会で、イギリスの当時の首相 デビット、ロイド、ジョージ首相が、イギリス議会
 
  で、 シベリアに抑留されて、迫害を受けている、ポーランド人や、チェコ人を、武力で保護する
 
 という、演説を、イギリス大使館の連絡で知った、当事の、外務大臣、本野一郎は、寺内総理大臣
 
 
 
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                        【当事の外務大臣  本野一郎 】
 
 
    に、報告し、 寺内総理大臣も、 「それはよい大義名分である。」 と、同意を得て、
 
 
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    報道機関に、 シベリアでの、ロシア共産党による、チェコ人虐殺事件の情報を流し、
 
世論操作を行い、 「 皇軍、 チェコ人、ポーランド人、救助に向かわんとす。」 という、
 
タイトルの新聞が、日本全国に配布され、 陸軍大臣 田中義一 大将より、 兵力編成
 
命令が、発令されたのでした。
 
 
          
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                【 当事の陸軍大臣  田中義一 陸軍大将 陸士第8期 】
 
 
 
          早速、 陸軍参謀本部では、 上原勇作 大将を中心に、陣容が検討され、
 
 
 
 
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              【  当事の陸軍参謀総長  上原 勇作 大将  陸士第3期 】   
 
 
 
 
            浦塩派遣軍、 司令官 に、 大谷喜久蔵 大将が、指名されたのでした。 
 
 
 
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          【   初代 浦塩派遣軍 司令官  大谷喜久蔵 大将   陸士第2期 】 
 
 
 
    大谷喜久蔵大将は、 司令官の発令を受けると、すぐ、 参謀本部で打ち合わせして、
 
    北海道 第7師団   旭川 第26連隊 、 第27連隊、 第28連隊
 
    名古屋 第3師団   名古屋 第6連隊 第19連隊   豊橋 第18連隊
 
    久留米 第12師団  小倉 第14連隊、 第47連隊  久留米 第24連隊  第48連隊
 
   の、3個師団に、準備命令を発令したのでした。
 
 
 
    これらの一連のいきさつは、新聞記者が、記事にして、日本全国に、配り歩いたのですが、
 
    結果、 当事の政治経験の少ない陸軍軍人の内閣が予想もしない事件に、発展して
 
    いくのでした。
 
 
 
 
【次回に続く。】