第652回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第651話  香田一等卒の手記の事。          2013年12月4日水曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
         
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           救助された、ロシア白軍のグリコエフ中佐の話により、共産党ゲリラが、
 
          ニコラエフスクの町中に、入ってくるまでは、大まかな顛末は掴めたのですが、
 
          その後がどうなったのかは、わからなかったのです。
 
 
 
          
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           皇軍では、遺体の埋葬とともに、発掘も行って、少しでも事実を解明して
 
           被害者の無念を晴らそうとしたのでした。
 
 
 
 
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           それらしいところを掘ってみますと、 すさまじい数の頭部の破壊された遺体
 
          が、発掘されまして、 折り重なって、地層のようになっていたのです。
 
 
 
 
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          遺体は、頭部を破壊されたと表現したのは、口から上が横一文字に、無いわけです。
 
         ロシア式の処刑で、斧で頭を叩き切られたのだと推測されました。
 
         上の写真の様に、何十にも、折り重なって、埋設され、埋める場所が無くなったのか、
 
          アームール河に投げ捨てられた遺体は、下流の海岸に漂着して、哀れな姿を
 
          さらして、鳥につつかれていたのです。
 
 
 
 
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                   【当時の写真、 幼い幼児、女性の遺体も見える。】
 
 
           皇軍では、これらの遺体を収容し、 集計を取っていたのですが、すごい数に
 
     に達して、 全体が死者が何人であったのかは、把握できない程度の人数であったのです。
 
 
 
 
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     水戸歩兵第2連隊 第3大隊の司令部の廃墟の地中から、木箱が発見され、帳面が
 
     発見されまして、 そこに、香田一等兵の日記と言いますか、顛末をつづった、帳面が出て
 
     きまして、 大まかな概要がわかったのでした。
 
 
 
 
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    大正9年2月28日 共産党ゲリラ軍は、戦火をまみえることなく、ニコラエフスク、ラ、アムーレ
 
   の町に、入城してきたのでした。
 
   共産ゲリラは、市の幹部と、どのような話になっていたのか、知らないのですが、 見た目のよい、
 
   ホテル、商店、民間の家に入り込んで、小銃を突きつけて、 こう言い放ったそうです。
 
 
 
 
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   「 この建物は、共産党政府が接収する。」  「 すべての土地、建物、物資は人民全体の
 
   物である。」  そして、 住んでいた人を、極寒の雪景色の外に追い出しまして、自分たちの
 
   宿舎にしたのです。
 
 
   
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       みなさんの家で、寒いので、ストーブに当たっていて、いきなり入り込んできて、
 
       家財や、食料を取られて、身ぐるみ剥がれて、家を取られたら、どうされますか。
 
       抗議した人は、銃剣で突き殺され、 見せしめに、 殺されたようです。
 
 
 
 
 
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        共産ゲリラは、 革命執行委員会という、組織を設立を宣言し、 市内のノーベル
 
        商会という建物をぶんどって、接収し、ここを共産党の本部としたようです。
 
 
        そして、4千人の共産ゲリラの宿舎を確保するため、一般市民を追い出して、
 
        建物、財産を没収して、自分たちの物にしたのでした。  
 
 
        
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       次に、共産党がやったことは、市内に住む、日本国籍朝鮮人の若者を200名近く、
 
      ノーベル商会の前に集めまして、 「朝鮮半島は、朝鮮人の土地である、 共産党
 
      朝鮮人組織を作って、 朝鮮半島に、朝鮮人共産国家を作らなければならない。
 
      諸君は、その先兵として、義勇兵になってもらう。」と、 朝鮮人の ワン、りー朴 という男
 
      を隊長にして、 200人の朝鮮人義勇兵を、組織し、 朝鮮第2中隊と命名し、また、
 
      一緒に行動していた、 朝鮮人共産党部隊の 朴 いりあ の部隊を第1中隊として、
 
      2個中隊、 400名に、市内のユダヤ人、元ロシア白軍兵士、そして、その協力者、 
 
       出入りの商人を逮捕を命じたのでした。
 
 
 
 
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    これらの朝鮮人の若者は、聞いてみると、確かに、共産党に入って、祖国を取り戻そうと
 
 考えたのか、 ロシア製の武器を受け取ると、 市内の白軍出入りの商人の家や、元白軍兵士
 
 
 
 
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 の住む家、 ユダヤ人農民や、商人の家に押しかけて、 なにも罪のない人を、引きずり出して、
 
 暴行を加え、 市内の刑務所に入れてしまうのでした。
 
 
 
 
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     そして、それらの家から、財産は人民全体の物だと言って、 食料、金銭、家財道具を
 
     ノーベル商会に持っていき、 共産党の物資として、 共産党ゲリラに配給していったのです。
 
     当時、ユダヤ人は、農民も多かったのですが、一部の人は、戦後の昭和で言いますと、
 
     サラ金のような、金貸しをして、 利息を取って、 その金で、また違う商売をするという
 
     人が多く、 日本国籍朝鮮人にも、多く貸し付けて、利息を取っていたようです。
 
 
 
 
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     当日から、このような有様で、 おまけに、朝鮮人は当時、日本国籍で、日本領事館の
 
     石田副領事と、 市の北部に本部を置きます、水戸歩兵第2連隊第3大隊本部の、
 
     石川正雅 陸軍少佐に、市民から、救助を求める悲痛な叫びと、 抗議が殺到したのです。
 
 
 
 
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     石川陸軍少佐と、石田副領事は、 別々に、ノーベル商会を訪れ、 和平合意に
 
     反する行為ではないかと、翌日、厳重抗議を申し入れたのですが、「日本人居留民に
 
     対しては、なにも手を出していない、 ユダヤ人や、白軍兵士の逮捕は、ロシアの国内問題
 
     である。」 との一点張りで、 まったく話にならなかったようです。
 
 
 
 
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             【  当時の日本の新聞記事に紹介された、共産党ゲリラ幹部  】
 
 
 
 
 
     又、ロシア人や、ウクライナ人、イギリス人、アメリカ人の住民達は、 ユダヤ人のことを
 
     よく思っていなかったのか、 見て見ぬ振りをして、家に閉じこもって、静観していたようです。
 
 
 
 
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     ソビエト共産党は、 民族の隙間を利用して、 人々に密告を奨励し、 逮捕し、処刑し、
 
     財産を没収していったのです。
 
     ユダヤ人の逮捕が一通り終わると、今度は、市内の銀行、教会、新聞社を占拠し、 新聞社
 
     の、新聞の発行停止、 銀行業務の停止、 宗教活動の禁止を発表し、 共産党の都合の
 
     悪い報道を規制し、 教会などを破壊して、「人民を惑わす宗教は共産党の敵である。」
 
     と、決めつけ、宗教関係者、 新聞社、 銀行関係者を逮捕して、投獄したのです。
 
 
 
 
 
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     そして、市民の銀行に預けていた預金を、「人民全体の財産である。」と言って、 没収し、
 
     共産党の資金にしてしまうのです。
 
 
 
 
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     これには、ニコラエフスクの市議会も、反発し、抗議を申し入れたのですが、 その次の日の
 
     早朝、 朝鮮人部隊が、市議会のメンバーの家を急襲し、家族全員を逮捕し、財産を没収
 
     してしまうのです。 
 
 
 
 
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     数日の間に、記録によりますと、2500名近くが、逮捕され、火の気のない狭い寒い場所に
 
     監禁されたのです。
 
 
 
 
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     翌日、共産党ゲリラの指導者のヤーコフ、イヴァーノ、トリャビーツィンは、軍事革命裁判所
 
     なる組織を立ち上げて、 5名の部下を、判事にして、 毎日数人ずつ、 ろくに審査もせず、
 
     とらえられた市民に、死刑を言い渡し、 衣服をはぎ取って、処刑を始めていくのでした。
 
     香田一等卒の手記によりますと、囚人の処刑は、朝鮮人の手で行われていたようで、
 
     当時、同じ日本国籍であったのですが、 日本国籍の人間が、罪もない市民の、女、子供
 
     まで、裸にして、 斧で頭を真っ二つにしていたようです。
 
 
 
 
    
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      みなさん、共産党の恐ろしさをわかっていただけますでしょうか、これと同じような事が
 
      ロシア全土で行われて、多くの人が命を落としていくのです。
 
 
 
 
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      戦後、カンボジア、中国、北朝鮮、 キューバ、などの共産主義国でも、同様の事が
 
      起きていき、悲劇が起きていきます。
 
 
 
 
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       「宗教は、共産党の敵だ、 人民を惑わす物だ。」と、言って、多くの数千年前の
 
       貴重な文化遺産が、 火の中に投げ入れられ、多くの人が命を落としたのです。
 
 
 
 
 
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       今から考えますと、何千年も伝来してきた文物を灰にしてしまい、大変残念な事であった
 
       と思います。
 
 
 
 
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 犠牲になった、可哀想な、なにも罪のない人々に、黙祷をしてあげていただけたらと思います。
 
 
 
 
 
 
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     貧困を解消し、 みんなが幸福になれない物かと、考えられた、マルクス先生の
 
     共産主義という学説は、 その学説の一部を利用され、 恐怖政治に利用されたのです。
 
 
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      マルクス先生や、エンゲルス先生は、 どのように思われたでしょうかーー。
 
 
 
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      両人とも、他界された後の出来事ですが、多くの悲劇を生んでいき、本人達も、
 
      想像もしていなかったと思います。
 
 
 
 
 
【次回に続く。】