第918回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第917話 海軍兵学校 イギリス王室一行、江田島上陸の事。 2014年8月27日水曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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       イギリスの軍艦に、兵学校の出迎えの機動連絡船が、出迎えに行き、 折り返し、海軍
 
       兵学校の正門に向かって、 こちらに向かってきますと、「 ピィーーッ。」と、笛が
 
       鳴り響きますと、私達は、訓練通り、 オールを垂直に立てらせまして、 機動連絡船が
 
       通過するのを待ったのです。
 
       機動連絡船は、目の前をあっという間に通過してしまい、海軍兵学校の正門に
 
       向かって行ってしまいました。
 
       私達洋上出迎えの生徒には、観閲も、なにも、あったものではありません。
 
 
 
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       私のランチの責任者の1号生徒の上杉 義男 生徒殿は、艇尾にあって、敬礼しながら
 
       前のランチと、縦従陣が乱れないよう、 ずいぶんと神経を使われておられました。
 
 
       出迎えに、機動連絡船に乗られていたのは、 教頭兼監事長の丹生 猛彦 海軍大佐
 
       殿であったようで、 海軍兵学校の正門の船着き場に接岸しますと、1番はじめに
 
       上陸し、 出迎えの校長の千坂 智次郎 海軍中将の後に回られ、敬礼されたのです。
 
 
 
 
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        到着しますと、 盛大にラッパ信号が鳴らされまして、 イギリス王室のエドワード
 
        皇太子殿下到着の合図が、送られたのです。
 
 
 
 
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         ラッパ信号が鳴りますと、 呉鎮守府から来ていた、軍楽隊の歓迎の
 
         音楽が演奏が開始され、 待機していた生徒は、背筋を伸ばして整列し、
 
         最高の儀礼で、王室一行をお迎えしたのです。
 
 
 
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          それらの前を、イギリス王室一行は、通り過ぎますと、 摂政裕仁殿下の弟、
 
 
 
 
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         高松宮殿下が、 イギリスのエドワード皇太子殿下をお迎えになりまして、 その後
 
 
         出迎えの 人々の前を通り過ぎて、海軍兵学校の準備した、 お昼のパーティー会場に
 
         進まれていったそうです。
 
 
 
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         みなみな、 大英帝国の次の王様の皇太子殿下ということで、 緊張して
 
         お迎えしたのです。
 
 
 
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         当時、私は食事会には、出入りできなかったのですが、 後日聞いた話では、
  
         主計課が、 西洋料理風の特別料理を作りまして、 王室一行にふるまったと
 
         聞いています。
 
 
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        兵学校職員の子供は、 従道小学校の制服で、 男性教員は、 背広にシルクハット
 
 
 
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        女性教員は、和服で、 また、 武官の奥方は、着物の、晴れ着での整列となり、
 
 
 
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         ご婦人方は、 大切な嫁入り道具の和服を着込んで、 それは、それは、 大変
 
         そうでした。
 
         なにしろ、あんまり地味な物では困りますし、 派手な物でも目立ちますし、 ずいぶんと
 
         当時、気を使われたようです。
 
 
 
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                文官教官は、 モーニング姿に、 山高帽子という、姿でした。
 
 
 
 
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         ところで、私たちの分隊は、海上での待機となり、 昼ごはんもお預けで、
 
         江田内の、海上から、 海軍兵学校の西側護岸を、 ずっと、見つめていたのでした。
 
 
【次回に続く。】