第948回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第947話 海軍兵学校、真夏の大掃除の事。 2014年9月26日金曜日の投稿です。
大正11年の7月1日の土曜日、 海軍兵学校では、 二次入学試験の考査会場と
指定され、 午前中の従業の後、 分隊事の掃除となったのです。
以前紹介したように、 1号生徒が卒業されたので、 随分負担が増えたと言いますか、
人数が減った分、 掃除の負担も増えたのです。
私は、早く、分隊の編成替えがないかと、心待ちにしていたと言うのが、 厠掃除は、夏場は、
随分と大変であったのです。
戦後の現在は、 水洗便所が増えたのですが、 大正11年当時は、 便器など無く、
長方形の穴が開いていて、 その下を見ますと、 食欲が無くなる程度、 白い物がうご
めいていて、匂いの方も、大変だったのです。
大きなハエは、たくさん飛ぶは、 変な匂いは、きつくなるはで、 それはそれは、大変で
あったのです。
巡検で、 なんとか、 掃除の完了の許可をいただいたのですが、 その後、 かんかん照りの
練兵場に移動して、 隅の方や、 色んな所の草むしりをさせられまして、 汗はたらたら、
後頭部は、日焼けして大変であったのです。
そうしていますと、私達の分隊は、 集合の号令で集められまして、日曜日は、生徒倶楽部
で、くつろごうと考えていたのですが、 私達の分隊だけ、 特別任務を与えられたのでした。
【次回に続く。】