第17回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第16話 基礎体力の自らの貧弱さに気づくの事。               2012年2月19日日曜日投稿。
 
 
 
 
 
 
 
 
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伊勢の海を、山本師範の指導で、「よーゆーこーれー、よーゆーこーれー。」のかけ声のもと、
 
休憩も無しに、泳いでいると、朝食の少なさ、お昼ご飯は、にぎりめし3個だけ、こんなあんばいで、
 
おなかがすくとともに、学校から、家まで、駆け足で、鍛えていたと思って、ある程度は、自信が
 
あったのですが、生徒全員ばててしまい、何とか浜にたどり着いて、砂浜にしゃがみ込んでしまった
 
のです。
 
ふと、海軍士官のほうを見ると、2人とも涼しい顔で、余裕たっぷり、筋肉もりもりで、二人でなにやら
 
話していたのです。
 
そうしていると、山本師範が、「本日の指導は、これまで。」と、挨拶があり、山田家元から、総評を
 
いただいたのでした。
 
「水泳には、五体全体の筋肉を使用する、各員一層の鍛錬をして、体を鍛えるよう求める。」とお話が
 
あったのです。
 
 
 
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宿舎の寺まで歩いて帰って、冷たい井戸水で、体を洗い、部屋に戻ると、生徒全員バタン休で、
 
普段使わない筋肉まで使用したのか、筋肉痛になり、おまけに、背中を日焼けして、ひりひりして、
 
大変であったと記憶が残っています。
 
そこに、部屋の前の廊下を二人の海軍士官が通りかかり、「おい赤帽、貴様にすこし話しをして
 
やろう、部屋にこい。」と話しがあり、眠たい顔を、自分の平手で叩いて、目を冷まして、海軍士官
 
の部屋を訪ねたのでありました。
 
 
 
【次回に続く】