第18回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第17話 海軍士官の導き。2012年2月20日 月曜日投稿。
 
海軍士官の部屋を訪ねると、「おー、赤帽、きさまかー、はいれー。」と言われ。障子を開けて、畳に正座した。
 
全身が筋肉痛で、痛くて仕方ない。
 
「実は、我ら両名は、海軍省の仕事で、この合宿にきているのであるが、世間一般人の、練習ぶりと、体調など
 
を、論文にして、提出せねばならん、ついては、貴様に色々と尋ねるので、思うことをそのまま述べてもらいた
 
い。」
 
「かわりといっては、なんだが、海軍兵学校の受験の様子などを、規則に反しない程度で、貴様に教えてやって
 
も良い。」と言う。
 
渡りに船とは、このことで、すぐさま返事をして、同意して、体のどのあたりが痛いとか、こうだとか言う話しを、質
 
問に回答したことを、海軍士官が、メモしていった。
 
一通り終わると、海軍士官の方からつぎの様な話しがあった。
 
海軍兵学校の受験資格は、16才以上、誰にでも受験資格がある、つまり、今の貴様でも、受験しようとすれ
 
ば、受験できるのだ。受験にあたっては、まず、海軍省に問い合わせして、受験案内書を郵送してもらい、案内を
 
送ってもらって、よく目を通すこと、そこから何事も始まる。」という話しを教えていただいた。
 
「あす、又詳しく教えてやるから、書く物を持ってくるように。」と言われ、海軍士官の部屋を後にした。
 
【次回に続く。】