第451回 昭和の伝道師【戦中戦後のパイロットの物語】

第450話  海軍兵学校からの電報の事。            2013年5月17日金曜日の投稿です。
 
 
 
  8月の初めから、淵田家では、家族がそろい、また、人生の内でも、楽しく過ごせた日々であった。
 
 
 
特に、8月の盆休みは、海軍兵学校に合格した、安心感と、今後の希望で、良い休みが、過ごせたのであった。
 
 
 
 
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    そうーーーー、あれは、盆休みあけの 8月16日頃であったろうか、電報配達が、庭にやってきて、
 
     受け取って、開封して見ると、 「大正10年8月26日 海軍兵学校 第52期入学式、 予定通知。
 
     入学予定者は、指定の宿舎に、同年8月23日に、到着完了し、翌日の24日の朝、0750時に、
 
     海軍兵学校に集合せよ。」 と、通知が、あったのであった。
 
      いよいよ、私は、入学式に臨むことになり、 母のシカに、電報を見せて、必要最小限の
 
      荷物の準備をしたのであった。
 
      今回は、前回の江田島行きの教訓から、水筒などを用意したのであるが、 入学予定者の
 
      心得に、私物は、厳禁と書いてあるので、最悪、三谷の老婆に預けて、又、帰省するときに、
 
      使用すれば良いと、こんな考えで、道中、必要な物を、手提げカバンに、詰め込んだのであった。
 
      当時は、海軍兵学校の入学式のことしか、考えてなかった私であるが、源田に、後日聞いたところ
 
      では、 海軍兵学校を卒業して、とりあえず、 航空学校というのは当時は存在しないので、次の、
 
      砲術学校に進むか、水雷学校に進むか、真剣に検討していたようで、 心がけというか、物事の考え
 
      方が、1歳年下の彼の方が、 一歩進んでいたと思う。
 
 
【次回に続く。】