第462回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】
第461話 大正10年8月23日の出来事。 2013年5月28日 火曜日の投稿です。
忘れもしない、はじめて私たちが海軍兵学校に初登校したのは、大正10年
8月22日 早朝の0500時の事でありました。
早朝、遅れないように、宿舎の全員を、おこして、朝食を済ませると、三谷のおばさ
0630時に通用門を姓名を申告して通過すると、正面の練兵場に集合するよう
に指示され、 私たちは指定宿舎の割り振り通りの構成で整列して夏の早朝の
空を見上げていると、 0700時に、海軍大尉が朝礼台に立って、つぎの様な説明
があったのです。
「 全員、注目、 本日よりの予定を伝達する。 第52期海軍兵学校の入学式は、
明後日、行われる予定である。
本日は、これより、貴様らには、順番にバスに入ってもらう。
その後、順番にそれぞれの制服などの配給を行った後、明日、高松宮殿下が、本校
に、おこしになられるのでその予行を行う、 各員はそれぞれの分隊伍長の指示に
従い迅速に行動せよ。 以上 終わり。」 と、通達があり、「私は、はて、高松宮
殿下いうたら、だれかいな。」と、思うとともに、「 バスに入るとは、なんやねん。」と、
思ったのです。
いよいよ、あこがれの海軍兵学校での生活が始まったのでした。
【次回に続く。】