第503回 昭和の伝道師【戦中、戦後のパイロットの物語】

第502回  海軍兵学校入学式の夕方の出来事。          2013年7月8日 月曜日の投稿です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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  海軍兵学校の入学式が無事に終わり、来賓の将官の方がたや、 一般の父兄を、全員で整列して、お送
 
りして、 あれは夕方の出来事であった。
 
 
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       1730時に、第13分隊の温習室に集合させられた私達は、午前中の不備の修正指導が
 
   あったのであった。
 
      「 3号生徒は、後に整列。」と、号令がかかり、私達は、温習室の後に整列したのであった。
 
 
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          分隊伍長の 角田隆雄1号生徒が、「 井上生徒は、一歩前へ。」と、号令すると
 
          となりの井上君は、一歩前に進み出たのであった。
 
 
          「  今朝の、海軍体操の態度が、なっておらん、 全く、性根が入っていないと、
 
           分隊監事殿から、きつい、お達しがあった。」
 
          「 井上生徒、 貴様のことだ、 ここで、もう一度、朝の体操をやつて見せろ。」と、
 
          角田生徒が、命令すると、井上君が、1人で、海軍体操を始めたのであった。
 
         他の1号生徒が、「 なんだーーー、その体操は、 踊りをしているのか。」 と、
 
         ヤジを飛ばし、 色々と、罵倒されたのであった。
 
         井上君、 きびきびとした動作をしていないというか、なんというか、ーーー見ていて
 
         そう感じたのであった。
 
         
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        体操と言う物は、 動作動作で、一旦、動きを止めると、 ぴしっ、ぴしっ とした、感じに
 
       なるのであるが、 いったんとまらずに、そのまま続けていくと、 なんだか、しまりがないような
 
      体操になるわけである。
 
       しばらくして、分隊伍長の角田隆雄生徒が、「  貴様らの体操は、娑婆気が抜けておらん、
 
       だだ今より、海軍体操の特別教育を開始する。  全員、 横に開け、 体操始め。」
 
       と、号令がかかり、  海軍体操の特訓が始まったのであった。
 
 
 
【次回に続く。】