第3342回 岡山市東区砂川 砂川橋北詰めの河川改修工事について。 模型公園

みなさん こんばんは模型公園です。 2018年9月19日水曜日の投稿です。




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     今日のお話は、平成30年7月豪雨水害の堤防崩壊による被災地

    の河床掘削工事の施工について、被災者の皆さんや関係者の

    みなさんへのお話です。

    日曜日の記事で紹介したのですが、 砂川上流の楢部橋付近より

    本日、本格的にバックホゥ、大型ダンプを使用しての 砂川の河床

    掘削作業が開始されましたので被災者の皆さんにお知らせし、

    知らないご近所の人にもお伝えいただけたらと思います。



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  上の写真で中央左の人が立っているのが見えると思います。

  ここに 光波トランシットと言う 測量器具をセットして、ここを中心に

  X軸とY軸の座標を基にして、 水平距離と方向角を測定して

  座標の開放計算という計算をすると、 XとYの数値が出るのです。

  この数値を基準に、 今度は、座標の逆計算と言って、座標と座標を

  計算すると 水平距離と方向角度が算出されます。



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  こうして 少し難しいお話を紹介したのですが、基準点を出して、今度は

 高さ測定モードにして、その場所の高さを計測します。

 そうすると、上の画像で、 左 ライト 右 レフト、 中央 センターで

 高さが、 たとえば ライト1メートル、 レフト1,5メートル、センター1,2

 メートルと 仮に仮定した場合、 左の測定地点より、 中央が20センチ

 地盤高が高く、 右は さらに30センチ高いと解るわけです。

 工事現場では、レベルにすると言うのですが、極力 水平に土を取っていく

 作業を行っている最中です。

 こうして 作業を行うと、 水平な土地が造られていきます。 

 工事現場で、この光波トランシットを使用して、座標の逆計算、開放計算

 がその場で出来て、間違いなく丁張という位置出しが出来るようになるには、

 早い人で1年、 遅い人で3年はかかります。





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   上の写真で 左側の人は何をしているかというと、 バックホウの誘導を

  行っている人です。

  バックホゥと呼ばれる建設機械のオペレーターが 土を削ります。

  そして、 その跡を 測って、「 あと30センチほど 土を取ってください。」

  とか、 補助で 情報を伝える人で、 大変重要な役です。

  この人が間違うと、 削りが足らなくて もう一度 同様の作業を行う

  ことになっていくので、 位置、計画の高さが良く把握していないと務まり

  ません。    


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    この建設機械は、正式名称は、バックホゥ と呼びます。

    一部では ユンボ と呼ぶ人もいます。

    「バケットの水平引き。」 と言って、 アクセルを調整しながら

    土をバケットで水平にしながら 土を鋤取りしていくのは簡単そうで

    大変難しい作業で、 練度が高い人でないと 難しい作業です。

    建設機械の実技検定では、必ず 行われる 水平引き の検定で、

    操作する オペレーターの技量が すぐ判明してしまう科目です。



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   これらの河の中の残土を取り除いて、河の中をきれいにしてやれば、

  水位が上昇するのを抑制する効果があります。



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   これらの作業は、本来は岡山県が河川管理者ですので、岡山県

  行うのが道理ですが、 内閣府大臣政務官の 山下 貴司 先生が

  内閣総理大臣 安部 晋三 先生に直接、国からの岡山県への支援

  を陳情されて予算が早急についた作業です。





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   その区間は、岡山県赤磐市から岡山市東区の砂川の河川全体を

  工事対象としていて、 今回が その第1期工事となっているそうです。



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  その区間は、今日紹介した 楢部橋から砂川橋までを対象としていて

  河の中の水害の原因となって行った 長年 たまりにたまった 堆積物や

  樹木を取り除いて、 水を流れやすくする工事です。



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  ところで、今後心配される一番の事とは何かと言うと、





      工事が遅延する最大の問題は  用地の問題です。






  10月中に新しい堤防の図面が出来て、岡山県の用地課が工事の施工範囲

 を特定して 用地杭 というのをコンサルタントに作業を依頼して打っていきます。

 以前と同じ姿に堤防を修復した場合、 7月7日と同じ雨量と砂川の水位が上昇

 した場合、 また、 堤防が崩壊してしまいます。



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  それでは、堤防の高さを上にあげて、 会計検査の基準を満たす堤防を

 施工する場合、どうしても 東側に用地の追加買収が必要になっていきます。

 逆に、 堤防を河の中、つまり西側に寄せることも一つの案ですが、そうすると

 砂川の幅が狭くなっていくのでよい方法とはいえません、おそらくその方法は

 取らないと思います。




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 それから、楢部橋、砂川橋の架け替えなど現状出来ないので、橋のある

場所の川幅を変更することは難しいと思います。

砂川橋から 樽部橋の河幅をそのままにして、 その区間の崩壊した堤防を

どう計画するのかは、来月、 土木設計会社が提出してきた平面図を見てみな

いとわからないのですが、



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  1割5分勾配の平張ブロック積工などをもちいた堤防を計画した場合、どうして

 も水平距離が現在よりも広くなっていくことは いたしかたなく、東に用地の買い

 取りがさらに必要になっていくと考えます。




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    そうなっていった時に、上の画像の 農地や農業用水路が買収の

    対象地域になる可能性が高いと思っています。

    実は昨日のお話ですが、別の地域、 つまり 岡山県倉敷市の真備地区

    川辺地区の住民に対して 一方的に堤防工事の為に立ち退きを通告したと

    連絡が関係者からありました。

    中には、 浸水して 住むためにリフォーム工事を契約して作業中で、

    岡山県から一方的に 立ち退き通知を受けて、 大いに立腹している

    人も多く、 その損害金を岡山地方裁判所 岡山支部に対して、被告を

    岡山県知事に指定して裁判を起こそうとするお話も複数あるそうです。




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    僕がお願いしたいのは、せっかく 山下 貴司先生が政府に陳情して

  工事が開始される道筋がついて、 これからという時に、岡山県が一方的な

  行為を行うと、来月あたり もめ事に発展し、工事がストップするのではと

  僕は被災者の一人として大変心配しています。

  そこで、 図面ができたら、 この被災地域の町内会の代表者や、地権者に

  集まってもらって、ひざを交えて 丁寧な説明会を岡山県に行っていただいて

  みなさんに、被災者が安心できる堤防にするために 協力を呼びかけ、

  順序をよく考えて 行政を進めていただけたらと 僕は心配しています。



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   それと 砂川の西側も堤防は壊れなかったのですが 浮田の小学校まで

   水没したので、 砂川と農業用水路の今後についても、東側の堤防だけで
  
   なく地域全体を岡山県には考えていただきたいと思っています。

   倉敷市の 川辺や真備の被災者の人たちに昨日行った、 岡山県による

   堤防工事による立ち退き命令などはですね、 人の反発を招くだけで

   よい方法とは僕は思えないのです。

   水害から2か月が過ぎ、 頑張って家を修理している最中に、 立ち退き

   などと言われると、 「 どうして もう少し早く 連絡してくれないのか。」

   という声が聞こえてくるようです。

   結局、少ないお金を浪費することになってしまいます。

   そういうことになるのであれば、 別のところにお金を使ったほうが

   よかったという事になります。



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   一刻も早く堤防が新しくなるのが望ましいのですが、岡山県

 一方的な通知を行って、地元の人が反発して 工事が中断することが

 ないように、地元の地権者、 地元の町内会の役員の人と よく打ち合

 わせを行って、 岡山県知事と、岡山市長には、被災者と一緒に災害復旧

 工事を進めていく心がけで行政を進めていただきたいと僕は日本国憲法

 第十六条に基ずいて平穏に国民の一人として請願したいと思っています。

 岡山県知事には細かな丁寧な対応をお願いしたいと 被災者の一人として

 お願いしたいと思います。



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